新しいコーディングモデルは、たいてい試すまでの手間が壁になります。xAI が公開した Grok 4.5 は Cursor の全プランに入り、設定から選ぶだけで今日から動きます。Cursor の学習データを取り込んで、コーディングとエージェント作業向けに仕上げたモデルです。
Cursor で選ぶと、普段のコーディングはどう変わるか
いちばん実務に近いのは、Cursor の設定でモデルを Grok 4.5 に切り替えるだけで使える点です。全プランが対象で、xAI のコンソールや Grok Build からも同じモデルを呼べます。API・コンソールでのモデル ID は grok-4.5。
xAI は、比較対象のモデルと同じ作業をおよそ半分のステップ数でこなす、つまりトークン効率が約2倍になると説明しています。エージェント型のコーディングは、ファイルを読んで直して確かめて、を何度も繰り返すぶんトークンを食います。同じ結果に届くまでの往復が減れば、待ち時間も費用も下がる、という理屈です。ここは自分のリポジトリで回してみないと体感は分かりません。単価は入力が100万トークンあたり $2、出力が $6 です。
Cursor って前から使ってるやつだよね。何が変わるの? こうちゃん:使う道具はそのままで、中で考えてくれる人が新しくなる感じなんだって。 いっちゃん:新しい人だと、なにがいいの? こうちゃん:同じことを頼んでも、行ったり来たりの回数が減るらしいよ。電車でいうと、乗り換えの少ない路線になったみたいな。
Cursor と一緒に鍛えたモデル、という新しさ
Grok 4.5 は 1.5T 規模の基盤モデル(コード名 V9)に、Cursor から提供された追加の学習データを組み込んで作られています。コーディング・エージェント作業・知識労働に振った調整とのこと。
モデルを作る側の xAI が、他社のコーディングツールである Cursor のデータで直接チューニングして出してきました。これまではモデルを汎用に作り、各ツール側があとから使い方を合わせるのが一般的でした。そこが逆になっています。IDE ベンダーとモデル提供者が組んで、そのツールで気持ちよく動くモデルを一緒に仕上げる。こういう出し方がこの先増えていくのかもしれません。
推論の深さは low / medium / high から選べて、既定は high。急ぎの補完なら浅く、設計まで任せる作業なら深く、と振り分けられます。
今日から使える場所と、まだの場所
使えるのは Cursor(全プラン)・xAI コンソール・Grok Build の3つ。ただし EU 向けのプロダクト/API 提供は7月中旬の予定で、今はまだ届いていません。EU から使う人はもう少し待つ形です。
まとめ
モデルを試すハードルは、Cursor の設定を開くところまで下がりました。乗り換えも初期設定もなく、いつもの画面のまま前のモデルと比べられます。
まずは、普段いちばん時間のかかっているコーディング作業をひとつ、Grok 4.5 に切り替えて回してみてください。往復の回数や仕上がりが今までとどう違うか、そこで見えてきます。モデル提供者と IDE が組んで作るという出し方がこのあと定着するかは、こういう一手がどれだけ実務で選ばれるかで決まっていきそうです。